アニメや漫画、ゲーム風のイラストを描く「絵師」。話題になったゲームやMVには、必ずといっていいほど人気絵師の作品が使われています。
「そもそも絵師ってどんな仕事なの?」「絵師になるには?」と疑問を持っている人のために、今回は絵師の仕事内容や人気絵師を紹介しながら、絵師として成功するためのポイントを解説します。
記事の概要
イラスト業界に興味のある方へ
そもそも絵師って?絵師の仕事内容
SNSや動画・イラスト投稿サイトなどで、「絵師」と検索すると、独特な世界観の作品が公開されています。
絵師とは、元々「浮世絵」の原画を描く職業のことを指していましたが、サブカルチャーが普及した現代においては、アニメや漫画、ゲーム風のイラストを描く人を指す言葉として使われています。
絵を描く仕事のひとつに「イラストレーター」がありますが、イラストレーターはクライアントから依頼を受けて、要望やイメージに応じたイラストを描くのに対して、絵師は自分の好きな画風や世界観を大切にしながらイラストを描くことが多いです。もちろん、絵師がクライアントから依頼を受けてキャラクターを描くこともありますが、絵師の描く絵には「キャラクターの造形」を求められることが多い傾向にあります。
近年はネット上で自分の作品を発表している絵師も多く、編集者の目にとまってソーシャルゲームやライトノベルなどのキャラクターデザイン、MVやVTuberのアバターイラスト制作を依頼されるケースも増えています。
SNSでも話題の人気絵師4選!
ここでは話題の人気絵師を4人紹介します。どの絵師もSNSやMVなどで話題になった方ばかりです。
それぞれ活動内容や実績を詳しく解説しますので、興味のある方は作品を確認しておきましょう。
Anmi
韓国出身の絵師・イラストレーターで、可愛く透明感のある女の子イラストが人気なAnmiさん。
ライティングを意識した光の演出が特徴で、主にライトノベルやアニメ、ゲームの分野で幅広く活躍しています。
Anmiさんが手がけた代表的な作品としては、『放課後のプレアデス』のコミカライズである『放課後のプレアデスPrism Palette』、『ファンタジスタドール』のキャラクターデザイン原案、『アークナイツ』のエイヤフィヤトラが挙げられます。
寺田てら
寺田てらさんは漫画家としても活躍するイラストレーターです。
ポップな色使いとキュートで独特な世界観が特徴で、10〜20代の女性から多くの支持を集めています。
グッズ・アパレルの展開や、音楽分野のアーティストとのコラボ、ヴィレッジヴァンガードやドンキホーテなど多くの企業とのコラボ展開も行っています。
近年は、Adoの『阿修羅ちゃん』、ナナヲアカリのMV・CDジャケットなどのイラストを担当しています。
藤ちょこ
藤ちょこさんはライトノベルの挿絵やTCGイラスト、ソーシャルゲームのキャラクターなど、幅広いジャンルで活動しているイラストレーターです。
鮮やかな色彩と奥行きを感じさせる構図、背景の描き込みにより、独特の世界観を演出しています。「極彩色の魔術師」と呼ばれるなど、生き生きした美しい色彩が得意で、作品は単なる「イラスト」の域を超えて、芸術作品としても評価されています。
初音ミク「マジカルミライ2020」ではメインイラストを担当し、ほかにもにじさんじ所属のリゼ・ヘルエスタのイラストレレーターとしても知られています。
Mika Pikazo
Mika Pikazoさんは、ひと目で引き込まれる鮮やかな色彩と、キャラクターの表情の豊かさが印象的な女性絵師・イラストレーターです。
日清株式会社のテレビCMやカゴメ株式会社をはじめとする企業のキャラクターデザイン、VTuberのキャラクターデザインなど、幅広い業界で活躍しています。
イラストにとどまらず、アニメーション、展示会やライブのディレクション、アパレルブランドの企画・監修、ストーリー原作の企画なども手がけています。
2023年には自身3回目となる個展「ILY GIRL」を開催。東急プラザ表参道原宿のエントランスのデザインを飾り、来場者3.5万人を突破するなど、今注目の絵師・イラストレーターです。
イラスト業界に興味のある方へ
どうやったら人気絵師になれる?成功するためのポイント
自分の描いたキャラがライトノベルの表紙に使われたり、アニメやゲームで動いたり、人気声優さんが声をあててくれることを夢見ている絵師も多いと思います。
ここでは、人気絵師になるためにはどんなことに取り組めばよいのか、成功するためのポイントを紹介します。
人気絵師を目指すなら、PixivやGALLERIAなどのイラスト投稿サイトで、編集者や業界人の目にとまることが近道。多くの人に検索・閲覧してもらうことで、評価や感想を知ることができますし、フォロワー数が増えれば自分の人気度を知ることができるでしょう。
イラスト投稿サイトやSNSで人気になるには、とにかくコンスタントに作品を発表し続けることが大切です。イラストの点数やフォロワーが多いほど、よりデビューのチャンスが近くなるといえるでしょう。
「作品を発表し続ける」と言葉にするのは簡単ですが、ときにはイラストを見た人から心無い言葉を投げかけられることもあります。人からの評価は貴重な意見ですが、むやみに感情を荒げたり傷ついたりせずに、何があっても絵を描き続けて投稿を続けましょう。
人気絵師には独学でもなれる?どんなスキルが必要?
絵師・イラストレーターになるのに学歴や資格は必要ありません。
その意味では、独学でイラストレーターになることは可能ですし、実際に独学でイラストレーターになった人もたくさんいます。
とはいえ、企業から仕事を依頼されるには一定水準以上のスキルがなければなりません。つまり、クライアントの要望に応えられるスキルや、最低限のコミュニケーション能力は必要になるでしょう。
絵師としてのスキルを向上させるには、さまざまなジャンルのイラストを模写することが大切です。ただし、イラストによってはテイストが異なり、同じイラストであっても描き分けが必要です。数多くの模写を経験することで、描き分けができるようになるでしょう。
また、イラストによっては、色彩理論やデッサン力も必要になります。もちろん独学で学ことはできますが、勉強に詰まったときにアドバイスを受けられない、スキルの習得に時間がかかるというデメリットがあります。専門学校に通う場合はプロからアドバイスを受けることができますし、周囲から刺激を受けることで、自分のモチベーションを保ちやすいといえるでしょう。
絵師の活躍の場は広がっている?
絵師の活躍の場は多岐にわたります。
ゲーム会社やアニメ制作会社、デザイン会社やイラスト制作会社などの企業に所属して、絵師・イラストレーターの経験を積んだ後に、フリーランスとして活躍していく流れが一般的です。
絵師の活躍の場は、雑誌や書籍、Web、広告などさまざまです。企業によっては、ライトノベルの挿絵制作の依頼を受けることもありますが、ライトノベルの表紙は本の売上に大きな影響を与えるため、簡単に描けるものではありません。
また、アニメやゲームジャンルの絵師になるには、作品の世界観に合ったキャラクターや強烈な個性、表現力が求められます。専門学校などでプロのイラストレーターから直接学び、アナログからデジタル、CGイラストまで幅広いスキルを身につけ、表現力やデザイン力・発想力を高めていくことで、絵師への道が開けてくるでしょう。
まとめ
自分の描いたイラストを通して、見る人を魅了する絵師の仕事はやりがいがあります。
しかしながら、人気絵師になるには画力を磨くことはもちろん、コミュニケーション能力を身につける必要があります。
絵師・イラストレーターの専門知識やスキルを習得するには、東京アニメ・声優&eスポーツ専門学校の「イラスト&キャラクターデザイン専攻」でデザイン全般の知識を学ぶのがおすすめです。
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作品の世界観にあった魅力的なキャラクターを描くための基礎を学びましょう。