今や日本のアニメは国内だけでなく、海外からの人気も高くなっています。
世界中から注目を集めているといっても過言ではない日本のアニメですが、ここまで人気があるのはアニメ制作のプロたちがひたむきに良いものを作り上げているため。
1話につき30分程度のアニメでもさまざまな業種、たくさんの人々が関わっているのです。
そんな中でも「アニメーター」と呼ばれる人々は、アニメ制作の要を担う仕事をしています。
詳しくはどんな仕事をしているのか、その内容や必要スキルなどについてチェックしてみましょう。
アニメ業界に興味のある方へ
アニメーターってどんな仕事?
アニメーターを一言で表すと、アニメの作画を担当する仕事です。
アニメ映像のもととなるキャラクターや背景の絵を1枚ずつ書いていきます。
絵コンテや設定資料、シナリオなどをもとにアニメに出てくるキャラクターなどの細かな動きを決め、それを書き起こすのです。
作画の出来栄えがアニメの映像の出来を大きく左右するといっても過言ではありません。
アニメーターの仕事にも種類がある?
ひと口にアニメーターといっても、実は「原画マン」と「動画マン」の2つに分けることができるのも特徴の1つです。
原画マンは、キャラクターや背景などの主な動きなどを書く人のことをいいます。アニメ全体の絵の主な流れや動きを決め、それを原画として書き起こします。
アニメの中で生きているキャラクターの動き方や背景の流れなどのキーとなる部分を書いているといえばわかりやすいでしょう。
一方動画マンは、原画マンが書いた原画と原画のつながりがスムーズに見えるよう、パラパラ漫画のように細かな動きの絵を描く人のことをいいます。
簡単にいうと原画同士のつなぎ部分を書く役割で、アニメーターになったばかりの人は動画マンからスタートするのが一般的です。
アニメ業界に興味のある方へ
アニメーターの仕事に就くために必要な技術や資格は?
アニメーターの仕事に就くためには、高度な画力が必要です。
必須資格などはありませんが、アニメを成り立たせるための絵を描く力が必要になります。
そのため、自由でアーティスクティックな絵を描く力よりも、正確なデッサン力や構成力が求められるといえるでしょう。
また、アニメーターの仕事に学歴も必要ありませんが、高度な画力を身につけるために専門学校などでアニメーションの勉強をするのが一般的です。
独学では難しい専門的な技術を学ぶことができるので、アニメーターとして仕事をしていくためのスキルは身に着くでしょう。
アニメーターの就職先やスキルアップについて
専門学校などを卒業したあとは、アニメーションの制作会社に就職してアニメーターになる方が多いです。先述している通り、はじめは動画マンとして下積み時代を過ごし、経験を重ねて原画を任されるようになるのが一般的です。
原画マンになるとアニメ制作にあたっていろいろな人々と関わりを持つようになるため、仕事のやりがいや楽しみをより感じることができるでしょう。
また、原画マンを経験したあとに作画監督や演出家などにスキルアップをする人もいます。
技術を身につけて経験を積むほど、アニメ制作に深く関われるようになるのもアニメーターの仕事の楽しさといえます。
下積みの間は1日に数百枚という絵を描くこともあるため、肉体的にも精神的にもつらさを感じることもあるでしょう。
しかし、自分が作画したアニメを何百万、何千万の人々が目にするのです。
世界中にファンを持つ日本のアニメをもっと多くの人々に広めるためには、優秀なアニメーターが必要です。
アニメ制作に携わりたい、絵に自信があるという方はアニメーターを目指してみてはいかがでしょうか。