アニメ制作の現場は、たくさんの工程を分業で担当する仕組みになっています。
1つのアニメ作品を作り上げるためには、さまざまな業種が関わりあっていますが、中でも「原画マン」と呼ばれる人々はアニメ制作の要といっても過言ではありません。
アニメの原画を描く仕事で、アニメの軸を作る重要な仕事といえます。
日本のアニメ界を支えている、原画マンの仕事内容について詳しく探ってみましょう。
記事の概要
アニメ業界に興味のある方へ
原画マンの仕事内容1. アニメの構成を確認する
原画マンの仕事は、アニメの画面構成を決めて原画を完成させること。
アニメを制作するときにはまず、監督や演出家が絵コンテを用意します。
原画マンのもとにはこの絵コンテのほかに、設定資料や原画作成に必要なレイアウト用紙、動画用紙などが届けられます。
設定資料には三面図、キャラクターの身長表のほか、服装の指定や背景設定なども準備されており、まずは資料に目を通して概要を把握します。
原画マンの仕事内容2. レイアウトやタイムシートを作る
原画マンは手元に届けられた資料に沿って、原画を担当するカットのレイアウトを確認していきます。
まずはレイアウト用紙にキャラクターや背景をざっくりと描き、そのあとに細かなレイアウトを決めていくのが一般的です。
キャラクターをどこに配置するのか、どんな背景が必要なのかといったことが分かるようにレイアウトを描いていくのがポイントです。
さらに、タイムシートに動画の入れ方やカメラの動かし方、セリフ回しの指示などを細かく記録していきます。
アニメ業界に興味のある方へ
原画マンの仕事内容3. 原画作成でアニメに命を吹き込む
レイアウトができ上がったら、いよいよ原画作成に移っていきます。
すでにレイアウトとタイムシートができているので、これに合わせて細かい部分の絵を描いていくのですが、ほとんどの原画マンはざっと下書きを描いてから原画を仕上げていきます。
構成を考えて原画を描いていくのは、アニメに命を吹き込むような作業です。
他の仕事ではなかなか味わえない「生みの感動」を味わえるのが、原画マンという仕事のなによりの魅力なのです。
原画マンの仕事内容4. 原画をどんどん描く能力が求められる
原画マンが描いたカットは作画監督にチェックしてもらったのちに動画マンのもとに送られ、動画マンが中割りを描いてなめらかな動画にしていきます。
原画マンは、動画マンがアニメーションを作り上げやすくなるような原画を描き、さらに適切な指示を送ることが大切なのです。
アニメの原画は、30分のテレビアニメで200~300カット以上必要になってくることもあります。
つまり、原画マンには画力だけでなく、絵を速くたくさん描ける能力も必要といえます。
原画マンというのは、アニメの軸になる原画を作成するクリエイティブな仕事です。
原画をどんどん描き上げて作品を作り上げる原画マンは、絵を描くのが好きな人にとっては非常にやりがいのある仕事といえるでしょう。
日本のアニメ業界をさらに発展させるためにも、原画マンを目指してみませんか?