「声優になりたいけど、自分の声質でなれるか不安……」
「できることなら声質を変えてみたい」
と考えていませんか?
声質を生まれ持っての才能だと考えて、半ば声優を諦めている方もいらっしゃるかもしれませんね。
たしかに声質は声優において大切ではありますが、必ずしもそれだけが重要視されるということはありません。正しいトレーニングを重ねれば、声質に自信がない方でも、声優への道が開ける可能性が高まります。
この記事では、東京アニメ・声優&eスポーツ専門学校が、声優と声質の関係についてお伝えします。
・声質の定義
・声優が使う7つの声の種類
・声質を武器にするためのコツ
声優を目指しているものの、声質に自信がないという方は、ぜひチェックしてみてください。
記事の概要
声優業界に興味のある方へ
そもそも「声質」とは?声優業界における考え方を紹介
こちらでは「声質」について、声優業界における考え方を紹介します。
それぞれくわしく確認していきましょう。
声質の良し悪しは主観で決まることが多い
まず、声質の良し悪しは主観で決まることが多いです。そもそも「良い声質」「悪い声質」には、明確な定義がありません。
ある人が「良い声だ」と思っていても、ほかの人が聴いたら「微妙だな」と感じることもあるでしょう。
もちろん声の通りなどの技術的な面は重視されますが、声優業界だからといって良い声の定義は決まっておらず、人それぞれです。
自分では「悪い声質だな」と思っていても、それは主観でしかないことを覚えておいてください。
作品やキャラクターによって良いとされる声質は違う
声質は、作品やキャラクターによっても良いとされる声質は違います。
いくら魅力的な声を持っていたとしても、作品にマッチしなければ意味がないからです。
極端な例をいうと、低くて渋い声を持っている男性が、明るい少女の役をやることは難しいですよね。このように、主観的に「良い声だ」と思われていても、作品によってはNGがでることもよくあります。
声優はあくまでもコンテンツを引き立たせる役割がメインです。よって作品やキャラクターによって、良いとされる声質は違うと考えましょう。
声質はトレーニングによって幅を広げることも可能
人の声質は、トレーニングによって幅を広げられます。よく「声質は生まれ持った才能だ」と考える人がいますが、決してそれだけではありません。
たとえば地声を1つとっても、大声で張り上げているときと、低く落ち着いて話すときでは、声色は全く違いますよね。裏声なども駆使すれば、レパートリーはさらに増えます。
プロの声優も努力を重ねて、いろいろな声質を手に入れているのです。決して才能だけではなく、トレーニングも大切だということを意識しておきましょう。
声優が使う7つの声質を解説
こちらでは、声優が使っている7つの声質を紹介します。
この7つをうまく使うこなすことで、声質の幅を広げられるようになるので、ぜひ参考にしてみてください。
①ファルセット
ファルセットは、息が漏れている弱々しい裏声のことです。柔らかい声質で、優しい雰囲気が出ます。
ファルセットを使いこなすことにより、普段の話し声よりも高い音域での会話が可能です。うまく利用すれば、普段とは大きく違う声質を手に入れられるでしょう。
②チェストボイス
チェストボイスは、地声を活用した発声方法です。胸(チェスト)に響いているような声ということから、この名前がつけられました。
主に低音域で使われる声で、使いこなせば力強く安定感のある声質を手に入れられます。
発声の基礎ともいえる声なので、まず最初に練習するケースが多いようです。
③ヘッドボイス
ヘッドボイスは、強い裏声のことです。強い裏声を出すと頭に響いている感覚になるので、日本語では頭声とも呼ばれています。
ファルセットとは違い、高音域でも息漏れが起きないため、力強い発声になるのです。
ファルセットよりも力強く通る裏声なので、明るい声質が求められるときに有効です。
④ミドルボイス
ミドルボイスは、限りなくチェストボイスに近い裏声です。カラオケを上達させるために必要な声質として知っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ミドルボイスを習得すると、チェストボイスよりも高い音域で、力強い発声が出せます。ただしミドルボイスはチェストボイスで使う筋肉と、ヘッドボイスで使う筋肉のバランスを整える必要があるため、習得が難しいです。
練習を重ねて使いこなせるようになると、より豊かな感情表現ができるでしょう。
⑤ウィスパーボイス
ウィスパーボイスは、小さなささやき声や、息もれした地声を指します。しっとりとした声色で、切なさやセクシー感を演出できます。
ウィスパーボイスは朗読やナレーションなどで幅広く使えるため、習得しておくと便利な声質です。
⑥ボーカルフライ(エッジボイス)
ボーカルフライは、超低温域でブツブツと声をとぎれさせる発声方法です。普段はあまり発しない声で、発声の基礎練習として使われています。
また、歌やセリフの最初にボーカルフライを入れることで、切ないニュアンスを出すことも可能です。
ほかのテクニックと組み合わせると表現の幅がグッと広がるので、知っておいて損はありません。
⑦ミックスボイス
ミックスボイスは、地声と裏声が混ざったかのような声質です。ミドルボイスと似ていますが、ミドルボイスは地声寄りなのに対し、ミックスボイスはやや裏声寄りといわれています。
ミックスボイスよりも柔らかい声質なので、違った表現が可能です。
声優は上記7つの声質をうまく使い分け、キャラクターの魅力を最大限に引き出しています。
声優業界に興味のある方へ
声のトレーニングをするなら、プロの指導をうけることが大切
声質のレパートリーを増やそうとトレーニングをするのであれば、プロの指導をうけることが大切です。
独学では自分の声を客観的に見づらいので、効果的な練習方法がわかりません。
たとえば「裏声を鍛えるために、裏声用の筋肉を強くしよう」と思っても、どうやって発声すればいいのかわからないですよね。プロからしっかりと練習方法を教わることで、効率よく自分の表現の幅を増やせます。
本格的なプロのレッスンを学びたいのであれば、専門学校がおすすめです。
専門学校であれば声優やナレーターに特化した講師から、本格的な発声方法を勉強できます。
最前線で活躍している講師からの指導で、自分の強みを活かした声質を作ることが可能です。
東京アニメ・声優&eスポーツ専門学校では、発声の基礎練習や業界の知識など、声優になるために必要不可欠な情報を勉強できるカリキュラムを用意しています。
声質の幅を広げるだけでなく、プロとして活躍するためのノウハウも学べるのは、専門学校ならではの特権です。
もし「本格的に声優を目指したい」という方は、ぜひ入学を検討してみてください。
自分の声質を武器にするための3つのコツ
こちらでは、自分の声質を武器にするための3つのコツについて紹介します。
それぞれくわしく確認していきましょう。
①自分の声質がどのようなキャラクターに合うのか分析する
まずは、自分の声質をしっかりと分析して、どのようなキャラクターに合うのかを考えましょう。
アニメやナレーションには、非常に多くの声質が求められます。自分では「悪い」と思っている声でも、ピッタリ当てはまるキャラクターがいる可能性は高いです。
・どのような声質で発声できるのか
・人からどのように聴こえているのか
・合うキャラクターのレパートリー
を、しっかり考えてみてください。
自分の声質を分析するには、なんども録音して聴き返しましょう。ときには友達や家族に音声を聴かせて、感想をもらうことも大切です。
②表現力を身につける
表現力を身につけるのも、声質を武器にするためには大切です。
いくら声質がマッチするキャラクターを見つけられたとしても、棒読みで感情表現ができていないと採用されるのは難しいです。
声でキャラクターの魅力をしっかりと伝えられるように、表現力を高める練習も欠かさずしておきましょう。
好きな声優や声質が似ている役者などの演技を真似するのがおすすめです。
③見た目にも気を使う
声とは違いますが、見た目にも気を使うことは大切です。
いまは声優といえどもメディアに露出することは多く、面接やオーディションでも清潔感は求められます。
いくら技術が素晴らしくても、パッと見の印象が悪いと損ですよね。
声質に合うキャラクターの仕事をしっかりと獲得していくためにも、不快感のない見た目を心がけてみてください。
まとめ:声質を才能だと諦めるのではなく、活かせるようなトレーニングを続けよう
今回は、声優と声質の関係について紹介しました。
声質と聞くと先天的な才能だと思われがちですが、トレーニングによって幅を広げることは十分可能です。
また声質の良し悪しは主観的なものなので、自分にピッタリ合うキャラクターは必ず存在します。うまく声優としての仕事を取るためにも、自分の声の分析をすることは大切です。
東京アニメ・声優&eスポーツ専門学校では、発声の基礎や声優として活躍するためのノウハウなどを、業界の最前線で活躍している講師から学べます。
「声質が悪いから……」と思い込んで諦めてしまうのではなく、プロの技術を身につけて声優として活躍するためにも、学校で学ぶことを検討してみてください。