アニメの制作には欠かせない存在であるアニメーターは、就職の面接を受ける際にポートフォリオの提出を求められることが一般的です。
「ポートフォリオは何のために必要なの?」「アニメーターのポートフォリオは他の職業と違うの?」と疑問に感じている方もいるのではないでしょうか。
この記事では、アニメーターにポートフォリオが重要な理由や作成のポイント、作成に必要なスキルを身につける方法などを解説します!
これからアニメーターを目指したいと考えている方は、ぜひ記事を最後までチェックしてみてください。
記事の概要
アニメ業界に興味のある方へ
ポートフォリオとは?
ポートフォリオとは、自分のスキルや実績を証明するための作品集です。就職の面接やクライアントへの営業をする際、自分をアピールする手段として必要になります。
業界によってポートフォリオの意味合いは変わりますが、アニメーターなどのクリエイティブな職種においては「自己作品集」という認識で問題ありません。
自分が描いたイラストやデッサンをA4やA3サイズの紙にプリントアウトしたものを、クリアファイルやバインダーで束ねたものが一般的です。ただし、過去の作品をただ並べただけではポートフォリオ本来の役割を果たせません。
使用ソフトのスキルレベルや将来のビジョン、制作スタイルや仕事の進め方も組み込み、自分をプレゼンするための資料として活用しましょう。
アニメーターにポートフォリオが重要な理由
こちらでは、アニメーターにポートフォリオが重要な理由2つを解説します。
1. スキルが証明できる
2. 他のアニメーター志望者と差をつける
1つずつ確認していきましょう。
1. スキルが証明できる
アニメーターにポートフォリオが重要な理由の1つめは、スキルが証明できることです。アニメーターは学歴や資格が必要ない職業なので、実力が重視されます。
そのため、企業の採用担当者はポートフォリオによって、アニメーター志望者に自社の求めるスキルがあるのかを判断します。
仮にどれだけ熱意をアピールしても、企業の戦力になる実力があることを証明できなければ採用されることはないでしょう。
自分が所持しているスキルの内容を企業の採用担当者へわかりやすく伝えるために、過去の作品や実績をまとめたポートフォリオが重要だと言えます。
2. 他のアニメーター志望者と差をつける
アニメーターにポートフォリオが重要な理由の2つめは、他のアニメーター志望者と差をつけるためです。アニメの制作には欠かせない存在であるアニメーターは人気の職業なので、採用予定人数よりも志望者の人数が多くなる傾向にあります。
他のアニメーター志望者よりも優れた能力があるとアピールできなくては、採用されるのは難しいでしょう。もし同じような実力の志望者がいた場合に採用担当者の目を惹くのは、魅力的なポートフォリオを作成した人です。
採用倍率が高いアニメーターの就職活動では、他の志望者と差をつけるためにポートフォリオが重要です。
アニメ業界に興味のある方へ
アニメーターはポートフォリオがないと面接を受けられないケースもある
アニメーターの採用面接において、ポートフォリオの提出を求められることが一般的です。
学歴や資格を求められない職業なので、スキルをアピールできる材料がないと面接を受けられないケースがあるでしょう。
アニメーターは技術職ということもあり、企業側もスキルの高い人材を求めています。履歴書や職務経歴書だけでは、企業側は志望者の実力を評価することができません。仮に採用されたとしても、待遇はかなり厳しい条件となることが予想されます。
スキルを測る指標となるポートフォリオを用意しておかなければ、アニメーターになることは非常に厳しいのが現状です。
アニメーターのポートフォリオ作成のポイント5つ
こちらでは、アニメーターのポートフォリオ作成のポイント5つを紹介します。
1. 作品のバリエーションを意識する
2. 線画を見てもらえるようにする
3. 個性や自分らしさを大切にする
4. 作品数が多い場合は詰め込みすぎない
5. 応募する企業に合った作品を選ぶ
それぞれ詳しく解説します。
1. 作品のバリエーションを意識する
アニメーターのポートフォリオ作成のポイントは、作品のバリエーションを意識することです。豊富なバリエーションを用意することで、採用する企業側に自分にできる仕事の幅を伝えられます。
得意分野だけに集中せず、タイプ別にバラエティ豊かな作品を選ぶことを意識しましょう。具体的にはデッサンやクロッキーなどの基礎的な作品だけでなく、キャラクターは性別や年齢にって描き分け、構図もバストアップと全身を用意するなどです。
また、好きなアニメや漫画など既存作品の模写や、パースなどの背景作品を盛り込むのも自分にできる仕事の幅を伝えるのに有効でしょう。
採用の確率が上がるだけでなく、入社後に様々な仕事を任せてもらうためにも、作品のバリエーションを意識することが大切です。
2. 線画を見てもらえるようにする
アニメーターのポートフォリオ作成において、線画を見てもらえるようにすることも重要です。採用する企業側は、志望者の基礎的なスキルを重視する傾向があります。
アニメーターの場合は、モノクロでの線画の画力で基礎的な実力があるかを判断されます。
もしもポートフォリオの中身を、CGで加工されたものや塗りつぶしをしたカラー作品中心で構成してしまうと、採用担当者は生の線画が見られないので評価がしにくいです。
基礎的なスキルを正しくアピールするために、線画を見てもらえるようなポートをリオを作成しましょう。
3. 個性や自分らしさを大切にする
アニメーターのポートフォリオを作成する際、個性や自分らしさの表現も欠かせません。もちろん、ポートフォリオはアニメーターとしてのスキルを証明するのが第一の目的です。
しかし、企業は一緒に働く仲間を求めているので、面接の段階で志望者の個性やその人らしさも知りたいものです。
ポートフォリオに個性が表れていれば、面接での会話も弾みます。また、事前に個性や自分らしさを伝えておくことで、入社後の人間関係もスムーズにいくでしょう。
スキルのアピールだけでなく、個性や自分らしさを組み込むことがポートフォリオ作成のポイントです。
4. 作品数が多い場合は詰め込みすぎない
作品数が多い場合は詰め込みすぎないことも、アニメーターのポートフォリオ作成のポイントです。できるだけ作品を詰め込んでアピールしたいところですが、あまり数が多いと採用担当者の負担になり、きちんと見てもらうのが難しくなります。
目安としては3~5分ほどで見られる量、数としては50枚前後にするといいでしょう。また、採用担当者はポートフォリオそのものの見やすさや構成もチェックしています。作品を見るユーザー側、面接においては採用担当者にとって最適なものでなければ、アニメーターとしての高い評価は得られません。
しっかりと評価をしてもらうために最適な構成を考え、作品の詰め込みには注意しましょう。
5. 応募する企業に合った作品を選ぶ
5つめのアニメーターのポートフォリオ作成のポイントは、応募する企業に合った作品を選ぶことです。自分好みの作品や時間を費やした作品ではなく、企業が求めるスキルを自分は持っていると伝わる作品を選ぶことが採用につながります。
例えば、ポートフォリオにその企業が制作したアニメの模写などを組み込むと、近い作画で描けるアピールになるはずです。また、応募する企業にもよりますが、暴力的な描写や性的な描写など、嫌悪感を与える可能性のある作品はポートフォリオに含まないほうがいいでしょう。
応募する企業に合った作品を選ぶことが、アニメーターのポートフォリオ作成には不必要不可欠です。
ポートフォリオ制作に必要なスキルを身につける方法2つ
こちらでは、ポートフォリオ制作に必要なスキルを身につける方法を2つに分けて紹介します。自分にはどちらが合っているか、参考にしてみてください。
1. 独学で学ぶ
独学でもアニメーターとしてのポートフォリオ制作に必要なスキルを身につけることは可能です。アニメーターに必要とされるのは絵を描く技術なので、実力があれば学歴のない独学の人であってもアニメーターとして働けます。
学費がかからないので金銭的な負担も少なく、インターネット上にもスキルアップのための情報が豊富にあります。ただし独学には、モチベーションの維持が難しいことや、第三者から客観的な意見がもらいづらいというデメリットもあります。
独学ならSNSで作品を発信するなど、工夫しながら学習するといいでしょう。
2. 美術系の大学や専門学校で学ぶ
アニメーターを目指す際、美術系の大学や専門学校で学ぶことが一般的です。独学で目指すこともできますが、基礎かデザインやデッサンを学んでいる方がポートフォリオ作成や就職には有利でしょう。OBや講師など、アニメ業界に人脈が広がるのもメリットです。
もちろん教わるだけでなく自主的に努力しないとスキルは向上しませんし、学費や通学費などの費用の負担もあります。
それでも基礎からしっかりと学びたい人や、総合的にアニメーターとしてのスキルを高めたい人には、美術系の大学や専門学校で学ぶことがおすすめの学習方法です。
ポートフォリオ制作に必要なスキルを身につけるには専門学校がおすすめ
ポートフォリオ制作には様々なスキルが必要なので、効率よく自分の実力を高めたいのであれば、専門学校で学ぶことがおすすめです。
専門学校では、現役のプロ講師から指導を受けられます。2~3年間で集中的に、就職後の現場で役立つスキルが身につくでしょう。
またポートフォリオ作成に関しても、プロならではの視点でアドバイスをもらえます。プロからの意見を取り入れることで、他のアニメーター志望者よりも高レベルなポートフォリオを作成し、差をつけられます。
他にも
・プロ仕様の機材で作品作りができる
・就職のサポートをしてくれる
・一緒に切磋琢磨できる仲間と出会える
という点も大きなメリットです。
ポートフォリオ制作に必要なスキルを身につけて、自分が働きたい会社に所属するためにも、専門学校で勉強することをおすすめします。
まとめ:高レベルのポートフォリオを作成するなら専門学校で学ぶのが近道
今回は、アニメーターを目指している方に向けて、ポートフォリオの重要性や作成のポイントを紹介しました。自分をプレゼンする資料として活用するためにも、作成する際は今回紹介した5つのポイントを参考にしてみてください。
魅力的で高レベルなポートフォリオを作成するなら、専門学校でプロ講師からスキルを学ぶのが近道です。
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