CGを駆使した表現技法は、アニメや映画など私たちの生活に欠かせないものになりました。CGデザイナーの需要は年々増えており、目指す人も多くなっています。
そこで「CGデザイナーの仕事内容は何なのか」「CGデザイナーに必要なスキルや資格はあるのか」と疑問に思う方もいるのではないでしょうか。
この記事では、CGデザイナーの仕事内容や必要なスキル、なる方法や資格などについて詳しく解説します。これからCGデザイナーを目指したいと考えている人は、ぜひ記事をご覧ください!
記事の概要
アニメ業界に興味のある方へ
CGデザイナーとは?
CGデザイナーとは、コンピュータグラフィックを使ってデザインをする職種のことです。3次元CGの技術の進歩とともに、現在の私たちの生活にCGは欠かせなくなりました。アニメや映画などの映像だけでなく、ゲームの制作、ビルや車の設計など、CGデザイナーは活躍の場が広がっています。
さらに近年では仮想現実を体験するVR、現実を拡張するARなどの新しい技術も開発されているので、CGデザイナーの需要はますます増加するでしょう。
CGデザイナーは活躍の場が多いだけでなく、やりがいもある仕事です。現実では作れないような頭の中のイメージを再現し、ユーザーにインパクトを与えられるクリエイティブな力が求められます。イメージを形にすることは難しいですが、完成した際には大きな達成感を覚えられるでしょう。
CGデザイナーの仕事内容
CGデザイナーの仕事はひとりで行うのではなく、工程を分けてチームで役割分担をするのが一般的です。主な工程は6つあります。
1. モデリング
2. リギング
3. CGアニメーション
4. テクスチャリング
5. ライティング
6. レンダリング
まずはデッサン画を立体的にしていく「モデリング」から始まり、次がCGの動きを組み立てる「リギング」です。その後に「CGアニメーション」で実際に動きをつけ、「テクスチャリング」で質感を表現します。
さらにライティングで光の量や当て方を調整することで、CGはよりリアルな質感に近づきます。最後にこれまで作ってきたCGが、コンピュータ上でどのように表現されるかを計算する「レンダリング」をして工程は終了です。
CGデザイナーの仕事はそれぞれの工程のプロフェッショナルが協力することで、素晴らしい作品を生み出します。
アニメ業界に興味のある方へ
CGデザイナーに必要なスキル3つ
こちらでは、CGデザイナーに必要な3つのスキルを解説します。
1. デッサンスキル
2. CGソフト・Adobeソフトのスキル
3. コミュニケーションスキル
それぞれ詳しく確認していきましょう。
1. デッサンスキル
CGデザイナーには、デッサンスキルが欠かせません。魅力的なCGを作成するためには、人物や風景の構造などを理解して、正確に表現することが必要です。キャラクターを画面のどの位置に配置するか、質感をリアルに近づけるために光をどのように当てるかなどで、デッサンスキルは役立ちます。
CGであっても光の当たり方などに違和感があれば、ユーザーの不満につながります。自分の作ったCGの世界観にユーザーを引き込むためにも、デッサンスキルを磨きましょう。
2. CGソフト・Adobeソフトのスキル
CGデザイナーには、CGソフト・Adobeソフトのスキルが必要不可欠です。よりリアルでユーザーの目を引くCGの作成は、ソフトを駆使しないとできません。具体的にはMayaや3ds maxなどのCGソフト、IllustratorやPhotoshopなどのAdobeソフトを活用します。
新しいソフトのリリースや機能が追加されることもあるので、日々の勉強を継続することが大切です。CGデザイナーとして活躍するためには、CGソフト・Adobeソフトのスキルを身に着けましょう。
3. コミュニケーションスキル
CGデザイナーにはコミュニケーションスキルも重要です。CGデザイナーの仕事はチームで役割分担をして行うので、技術力があってもひとりではできません。違う工程を行うCGデザイナーだけでなく、依頼主やプロデューサーなど様々な職種の人ともコミュニケーションをとる機会があります。
作業を効率的に進めて優れたクオリティのCGを作成するために、CGデザイナーは高いコミュニケーションスキルが求められます。
CGデザイナーに向いている人の特徴3つ
こちらでは、CGデザイナーに向いている人の特徴3つを紹介します。
1. 発想力がある
2. 粘り強い
3. デザインがとにかく好き
ひとつずつ詳しく確認していきましょう。
1. 発想力がある
発想力がある人は、CGデザイナーに向いていると言えます。CGは、現実では存在しないイメージを可視化する機会が多いです。例えば魔法を使った戦闘シーンなど、日常では観察できない動きをどれだけリアルに表現できるかは、発想力次第だといえます。
気がつくと時間を忘れて妄想をしてしまう人など、発想力が豊かな人にCGデザイナーはおすすめの職業です。
2. 粘り強い
粘り強い人も、CGデザイナーに向いています。パソコンに向かって黙々と作業をするCGデザイナーには粘り強さも求められます。
作品には納期が決められており、締切に間に合うように根気よく作業をする必要があります。地道な作業でも粘り強く作業できる人は、CGデザイナーにうってつけです。
3. デザインがとにかく好き
デザインがとにかく好きな人は、クオリティの高いCGを作り出すことができます。CGデザイナーはクリエイティブな発想を求められる反面、製作時には毎日地道で同じような作業を繰り返すことも多いです。
さらにせっかく作品が完成しても、監督やプロデューサーから、何度も修正を求められることもあります。そのなかでCGの細分までこだわりを持って取り組むためにも、デザインが好きだという情熱が大切です。
デザインがとにかく好きで四六時中考えていられるような人にとって、CGデザイナーは夢のような仕事でしょう。
CGデザイナーになる方法3つ
CGデザイナーになる方法は、大きく分けて3つあります。
1. 学校に通う
2. 独学で学ぶ
3. 現場で働く
進路に悩んでいる方は、内容を参考にしてみてください。
1. 学校に通う
CGデザイナーになるには、専門学校やデザイン系の大学で学ぶことが一般的な方法です。学校に通う場合は学費や卒業までの時間がかかりますが、CGデザインに必要な知識や技術を基礎からしっかりと学べます。
CGデザインの技術だけでなく、幅広く教養を身につけられるのもメリットです。アニメやゲームは歴史や神話をモチーフにしたものも多いので、作品の背景を理解できるとCG表現のレベルも上がるでしょう。
また、CGデザイナーは学歴や資格が必要のない実力が重視される職業だと言われていますが、応募要項には専門学校卒業以上の学歴を記載している企業も多いのが現状です。
知識や技術を学びながら将来の選択肢を増やすためにも、学校に通うのはおすすめの方法だといえます。
2. 独学で学ぶ
CGデザイナーを独学で目指すことも、方法のひとつです。CGデザインに関する動画や書籍は豊富なので、費用を抑えながら自分に合った学習方法が選べます。また、空き時間や移動時間などに、自分のペースで学習できるのも独学のメリットです。
ただし独学の場合だと、CGデザインの実力を証明するのが難しくなります。ポートフォリオの作成や資格の習得など、企業に実力を伝える努力をしましょう。また、独学だと第三者からのフィードバックをもらう機会がありません。自分のCG作品をSNSで発信するなど、客観的な意見をもらう工夫をすると実力はさらに伸びやすくなるでしょう。
3. 現場で働く
会社によっては、未経験でもCGデザインの現場で働ける可能性があります。ただし、まったくスキルが無い状態での採用は厳しくCGソフトやAdobeソフトが使いこなせることが条件とされるケースが多いです。
最初に任される作業は画像上のノイズ消しなど雑務が主になりますが、CGデザインの環境や雰囲気を把握できます。また、職場の先輩や上司といった現役のCGデザイナーとコネクションができるのもメリットです。採用条件が厳しい場合もありますが、面接の際はCGデザイナーに本気でなりたいという情熱を伝えましょう。
CGデザイナーを目指すなら専門学校がおすすめ
CGデザイナーを目指すなら、専門学校がおすすめです。2年、または4年間でCGデザインの基礎から実践レベルまでをしっかりと学べます。専門学校によっては現役のCGクリエイターが講師として勤めているので、プロの目線で指導やアドバイスをもらえます。自費では高価で揃えるのが難しいプロ仕様の機材も使えるなど、整った環境で集中的に学べるのは大きなメリットです。
また、同じ目標を持って勉強する仲間ができるのでモチベーションが維持しやすく、卒業後も同業者として貴重なつながりになります。さらに、専門学校は就職支援も充実しています。個人カウンセリングやインターンシップ、卒業後のキャリアサポートなどで独学では入手できない情報を入手することも可能です。
東京アニメ・声優&eスポーツ専門学校では、業界で活躍しているプロの講師から、最前線で役立つスキルを学べます。高性能な機材を使って最新技術を勉強できるので、長く使えるスキルを取得可能です。これからCGデザイナーについて勉強がしたい方は、ぜひ東京アニメ・声優&eスポーツ専門学校をご検討ください。
CGデザイナーに有利な資格3選
CGデザイナーになるために必要な資格や試験はありません。しかし資格を取得することで、スキルの証明になりCGデザイナーになるために有利になります。こちらでは、おすすめの資格を3つ紹介します。
1. CGクリエイター検定
CGクリエイター検定はCG-ARTS協会が主催する、クリエイターに人気の資格です。試験は毎年2回実施され、全国各地で受験できます。出題内容はデザイン全般や2次元・3次元CGの作成です。
難易度はベーシックとエキスパートの2種類に分かれています。ベーシックではCGを使った業務での基礎知識のみですが、エキスパートでは最新の3DCGを使った映像制作の知識などが問われます。
2. Illustratorクリエイター能力認定試験
Illustratorクリエイター能力認定試験は、サーティファイのソフトウェア活用能力認定委員会が主催しています。デザイン業界で必須と言われるほどメジャーなソフトであるIllustratorを使用して、グラフィックコンテンツの制作能力を測定する試験です。
スタンダードとエキスパートの2つの認定基準があり、スタンダードは実技試験のみ、エキスパートは実技・筆記試験が行われます。エキスパートを取得すれば、CGデザイナーとして優れたスキルがある証明になります。
3. Photoshopクリエイター能力認定試験
Photoshopクリエイター能力認定試験もIllustratorクリエイター能力認定試験と同様に、サーティファイのソフトウェア活用能力認定委員会が主催しています。画像を加工や調整できるPhotoshopを使った、デザインの表現能力を測定する試験です。
こちらの試験も、エキスパートとスタンダードの2種類があります。スタンダードでは指示通りに基本的な操作ができるか、エキスパートではクライアントのニーズに対応した創造性の高いコンテンツ制作ができるかを問われます。
まとめ:CGデザイナーを目指すなら整った環境で学ぶのが近道
CGデザイナーは自分のイメージを実現できる、やりがいのある仕事です。特別な資格や学歴は必要ありませんが、CGデザインの知識と技術を高いレベルで求められます。CGデザイナーを目指すなら、整った環境で基礎からしっかり学ぶのが近道です。
東京アニメ・声優&eスポーツ専門学校ではCGに関するカリキュラムが豊富にあり、現役プロ講師からの指導が受けられます。勉強に集中できる設備や、充実の就職支援も利用が可能です。CGデザイナーを目指したい方は、ぜひ東京アニメ・声優&eスポーツ専門学校への入学を検討してみてください。