ゲームで白熱した試合をおこなう「eスポーツ」は、日本を含む世界中で注目されている競技です。
毎年、アメリカや中国など数々の場所で世界大会が開催されるなど、大変な盛り上がりを見せています。
今回は、eスポーツとはどのような競技なのか、また種目や市場規模、賞金、現状や将来性などについてご紹介します。
記事の概要
eスポーツ業界に興味のある方へ
eスポーツとは?簡単に解説!
まずはeスポーツとはどのようなものか、定義と歴史を解説します。
eスポーツの定義
「eスポーツ」とは、「エレクトロニックスポーツ(electronic sports)」の略称です。
コンピューターゲームやビデオゲームでの対戦を、スポーツ競技として捉える際の名称として使われています。つまりeスポーツとは、「コンピューターゲームのスポーツ」のことです。
日本では「ゲーム=遊び」のイメージが強いものですが、eスポーツは実際のスポーツと同じように観客の前で熱い試合を繰り広げ、勝敗を競います。
eスポーツの試合は個人戦の場合もあれば、チーム戦で勝ち負けを競う場合もあります。
試合の際に使用されるゲームはFPS(狙撃戦などの1人シューティング)や格闘ゲーム、戦略シミュレーションゲームなどです。
また、レーシングゲーム、サッカー、バスケットボールなどのスポーツゲームも人気です。
優秀なゲーマーが集まるeスポーツの試合で勝つためには、「戦略の立てかた」「指さばきの正確さ」といったゲームスキルが必要不可欠です。
また、チームで試合に臨む前に、1日のほとんどをゲームの練習に費やす「強化合宿」をすることもあります。
ゲームで試合を行うといえども、“勝利のために技術と精神を鍛錬し続ける必要がある”“試合でチームワークを発揮し、勝利へ導く”という点は体を使ったスポーツとまったく変わりません。
eスポーツの歴史
1980年にコンピューターゲームが誕生して以来、日本やアメリカをはじめとする各国ではゲームの大会が開催されていました。
しかし、1990年代に入ってインターネットが普及すると、ゲームでスポーツのような試合を行うイベントが増加していったのです。
さらに2000年代に入ると「eスポーツ」という呼び名が定着し始め、世界の各地で国際大会が実施されるほど発展を遂げました。
現在では国内外の選手たちと対戦をおこなうことも珍しくないですし、2018年には平昌オリンピックが公認した大会としてeスポーツの大会が開催された実績もあります。
また、eスポーツの競技人口は年々増加し続けているので、より多くの国で大会がおこなわれるようになれば、さらに盛り上がっていきそうです。今後も目が離せませんね。
スマホも対象!eスポーツに選ばれるゲームの条件
ここではeスポーツに選ばれているゲームはどのようなものか、種目や対象となっているゲームを紹介します。
eスポーツの種目
eスポーツに採用されているゲームの種目は、主に以下の10種目が挙げられます。
- スポーツ:野球やサッカーなど、実際のスポーツをテーマにしたゲーム
- 格闘:1体のキャラクターを操作して相手を倒すゲーム
- レーシング:乗り物を操作して、相手とタイムを競うゲーム
- シューティング:個人またはチームで、銃などを活用して相手と競うゲーム
- パズル:パズルを積み上げたり消したりして相手と競うゲーム
- オンラインストラテジーゲーム:戦略を練って計画を実行し、勝利条件を満たすことを相手と競うゲーム
- MOBA(マルチプレイオンラインバトルアリーナ):チームを結成し、相手拠点の攻略を目指すゲーム
- RTS(リアルタイムストラテジー):1人で複数キャラクターを操作し、拠点の制圧を目指すゲーム
- トレーディングカード:それぞれ特徴があるカードを駆使して相手と対戦するゲーム
- MMORPG(マッシブリー・マルチプレイヤー・オンライン・ロール・プレイング・ゲーム):多人数が参加できるロールプレイングゲーム
eスポーツといっても、さまざまな種目のゲームが対象となっています。では具体的にどのようなゲームが対象となっているのか、詳しく見てみましょう。
現在対象となっているゲーム
現在eスポーツの対象となっている主なゲームは、以下の通りです。
- スポーツ:ウイニングイレブンシリーズ、NBAシリーズ、FIFAシリーズ
- 格闘:ストリートファイターシリーズ、鉄拳シリーズ、大乱闘スマッシュブラザーズシリーズ
- レーシング:Need for Speedシリーズ、Formula Oneシリーズ、rFactorシリーズ
- シューティング:バトルフィールドシリーズ、コール オブ デューティシリーズ、カウンターストライクシリーズ、World of Tanks、World of Warships
- パズル:TETRiSシリーズ、ぷよぷよシリーズ
- オンラインストラテジーゲーム:クラッシュ・ロワイヤル
- MOBA(マルチプレイオンラインバトルアリーナ):League of Legends、Vainglory、Dota 2
- RTS(リアルタイムストラテジー):Warcraft III: The Frozen Throne、Age of Empiresシリーズ、Starcraft II
- トレーディングカード:ハースストーン、シャドウバース
- MMORPG(マッシブリー・マルチプレイヤー・オンライン・ロール・プレイング・ゲーム):ブレイドアンドソウル
ゲームの新作は、日々発売されているので、対象となるゲームは今後さらに増えていくでしょう。
eスポーツ業界に興味のある方へ
eスポーツの市場規模
ゲーム総合情報メディア「ファミ通」によると、2020年時点で日本におけるeスポーツの市場規模は66.8億円となっています。また、今後も右肩上がりで市場規模拡大が期待されています。
引用:ファミ通
eスポーツの市場規模については、株式会社日本能率協会総合研究所が提供するMDB Digital Searchが発表している以下のリサーチ結果からも、今後の市場規模の拡大が期待できることが分かります。
引用:PR TIMES
eスポーツの市場規模は2020年時点でも60億円にのぼり、2026年には500億円の市場規模になると予想されています。
eスポーツの競技人口
eスポーツの競技人口は、世界全体で1億3,000万人、日本では約400万人といわれています。
さらに、ファミ通によると、日本のeスポーツファン数は増加傾向にあります。2020年における日本のeスポーツファン数(試合観戦・動画視聴経験者)は、前年比142%増の686万人となったことが明らかになりました。
引用:PR TIMES
大会イベントのオンライン化や視聴時間の増加により、今後も競技人口やファン数の増加が期待されています。
eスポーツの賞金
日本で行われた主なeスポーツの大会とその賞金額は、以下の通りです。
- 「シャドウバース」の世界大会:1億1,000万円
- 「モンスターストライク」の大会賞金:1億円以上
- 「荒野行動」の大会賞金:2,500万円
- 「PUBG MOBILE」のプロリーグ賞金:1億円
海外で行われているeスポーツの大会は、より高額の賞金になる傾向があります。海外で実施された主な大会とその賞金は、以下の通りです。
- 「Dota 2」の世界大会:優勝チームに約1,560万ドル(約18億円。5人1組のため一人あたり3億円以上の賞金)
- 「Counter Strike」の大会:約150万ドル(約1億7,000万円)
- 「フォートナイト」の大会:ソロ部門の優勝賞金300万ドル(約3億4,000万円)
- 「リーグ・オブ・レジェンド」の大会:200万ドル(約2億3,000万円)
法規制の関係から、日本よりも海外で行われている大会の方が賞金は高額になる傾向がわかります。
eスポーツの有名選手
ここでは、日本のeスポーツプレイヤーの中でも特に有名な選手をご紹介します。
- 梅原 大吾 選手:格闘ゲーム界のカリスマとして海外でも有名。17歳で世界チャンピオンのタイトルを獲得した。現在は書籍の出版やラジオ・テレビの出演、専門学校の特別講師などマルチに活動している。
- SHAKA(釈迦) 選手:日本のプロeスポーツチーム「DeToNator(DTN)」に所属する選手。2021年9月にチームからの卒業を発表後はストリーマーとして活動している。またパソコンの通販サイト「ドスパラ」にて、コラボレーションしたパソコンを発売した。
- ときど 選手:東大卒のプロ格闘ゲーマーとして活躍。ストリートファイターシリーズの世界大会「EVO 2017」で優勝した実績あり。スポンサーはSONYなど。ニューズウィーク日本版「世界が尊敬する日本人100」に選ばれた。
このほかにも、さまざまな経歴・実績を持つeスポーツプレイヤーたちが、現在も活躍中です。
日本におけるeスポーツの現状
前述した通り、日本におけるeスポーツの市場規模は2020年時点で60億円規模と言われています。今後もイベントのオンライン化に伴うファンの増加などが期待できるため、市場規模は拡大すると予想されています。
一方で日本は、eスポーツの分野で世界に出遅れているという指摘もあります。日本が世界から出遅れている理由として、以下の4つの原因が挙げられています。
- ゲームに対する偏見
- 法規制による障害
- 大口スポンサーの不足
このような課題を乗り越えることができるかどうかが、今後の日本のeスポーツ業界における課題として残っています。
しかし、eスポーツの市場が拡大して
eスポーツのプロになる方法
日本でeスポーツのプロ(プロゲーマー)になる方法は、主に以下の2通りです。
- 大会に出場し、実績を残す
- プロライセンスを取得する
日本eスポーツ連合(JeSU)が発行するプロライセンスを取得していない場合、大会の賞金が満額もらえないリスクがあります。当然ながら、eスポーツで大会化されているゲームを選ぶことも重要です。
まずは自分が参加できる大会を探し、実績を残していきましょう。しかし、独学で大会に出場し、実績を残していくことは大変なことです。もし本気でプロゲーマーを目指すのであれば、専門学校の「プロゲーマー養成科」に入ることをおすすめします。
専門学校ではゲームのテクニックだけでなく、モチベーション維持の方法やチームでの戦い方を学べます。さらに、最新のゲーミングデバイスが整った環境で練習できる上に、業界で活躍している講師から指導を受けることも可能です。
本気でプロゲーマーを目指すのであれば、成長できる環境の整った専門学校で学ぶことを検討してみませんか。
東京アニメ・声優&eスポーツ専門学校の「スーパープロゲーマー専攻」では、第一線で活躍している現役のプロゲーマーや監督やコーチから技術を学べます。また、合同トライアウトがあるので、学業・ゲームスキルが優秀なら、日本を代表するプロゲーミングチームに挑むことも可能です。
また、収益を得るための動画配信、SNS戦略、ファンの獲得などを学べます。
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eスポーツの将来性
eスポーツには高い将来性があるといわれています。なぜなら、スポンサー企業の参入が続いているからです。
まずは、ファミ通が公開した、eスポーツの収益項目別割合を見てみましょう。
引用:PR TIMES
eスポーツの収益構造としては、スポンサー収入が最も多く、今後も成長が期待できます。近年では自動車や食品・飲料メーカーといった企業がスポンサーとなるなど、異業種からのスポンサー参入が続いています。
たとえば「全国高校eスポーツ選手権」では、以下の企業がスポンサーとなっています。
- DENSO
- 日清食品
- Sony Music
- GATSBY
- AEON CINEMA
- logicool
- BenQ
- 豊島株式会社
- 滋慶学園COMグループ
- ロート製薬
- ドクターエア
- 岡谷エレクトロニクス
- キットカット
- インテル
今後もさまざまな企業がスポンサーになることが期待されており、eスポーツ市場の発展が予想されています。
eスポーツの専門学校で学んでみませんか?
日本では2015年に「日本eスポーツ協会」が発足されたり、2018年には「eスポーツ連合」が設立されたりするなど、eスポーツをする環境が整ってきているといえます。
また、eスポーツを行うプロゲーマーに憧れる人や業界の市場規模も増加傾向にあります。
しかし、独学でスキルを身に付けてプロゲーマーを目指すのは、なかなか大変なもの。
eスポーツについて本格的に学びたいのであれば、東京アニメ・声優&eスポーツ専門学校の「スーパープロゲーマー専攻」がおすすめです。
カリキュラムではゲームのテクニックや個人・チーム戦、モチベーションの保ち方など、eスポーツに必要なスキルを重点的に学ぶことができるでしょう。
さらに、最新のゲーミングデバイスが揃っていたり、業界で活躍している講師陣(プロゲーマー、監督、コーチ)がいたりと、学習環境もばっちり整っていますよ。プロチームにスカウトされる可能性もあります。
動画配信、SNS戦略、ファンの獲得などを学べるため、収益の柱を作ることもできます。
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