声優と俳優は共通している部分も多い職業ですが、「演技の方法」については似て非なるもの。声優に求められる演技スキルと、俳優に求められる演技スキルにはどのような違いがあるのでしょうか? ここでは、声優と俳優それぞれの“演技の違い”について解説します。
記事の概要
声優業界に興味のある方へ
声優と俳優は演技の仕方が違う?
声優と俳優は、どちらも演技をするのが仕事ですよね。しかし、両者には明確な「演技の違い」があるのです。
それぞれを比較してみると、以下のような違いが挙げられます。
声優の演技・求められるスキル
声優は出演作品内で姿を現すことがないため、声だけで演技をする必要があります。そのため、声だけでしっかりと感情表現ができるような「声の演技力」がとても大切です。
例えば同じ「こんにちは」というセリフでも、嬉しいときと悲しいとき、怒っているときでは話し方が変化するもの。声優は感情の変化に合わせて細かく、ときには大胆に演技をすることで、よりキャラクターを魅力的なものへと作り上げているのです。
さらに、「滑舌・発音の良さ」や「音圧が一定である」「リップノイズ(口から不意に出る音)が出ない」といったスキルも欠かせません。
俳優の演技・求められるスキル
俳優も声優と同様に「演技力」「発声・発音・滑舌の良さ」が求められます。しかし、声優との大きな違いは「表情や体の動き」なども含めて演技をおこなうという点です。
例えば、同じ俳優でも「作品によって見た目や表情の作り方がまるっきり違う!」と思った経験はありませんか?
声だけではなく、ごくわずかな表情の変化や体の動き、自然な動作などを組み合わせて演技をおこなうのは、俳優ならではだといえます。
声優業・俳優業に共通して必要なものは?
声優の中には、俳優としてテレビや映画、舞台などで活躍する人もいます。声優と俳優は演技の方法が異なるため、演技の仕方を切り替える必要がありますが、人気声優になるとこうした“マルチな活躍”を見せる人も珍しくありません。
声優と俳優、どちらにも共通しているのは「演技力が欠かせない」ということです。
演技力を高めるには、周りの人を注意深く観察したり、他の声優や俳優の演技を研究したりして、「演技の引き出し」を増やしていくことが大切です。俳優の仕事を通じて得た経験や技術は声優業に、声優で培った表現力や発声、滑舌の良さなどは俳優業に、それぞれ活かすことができますよ。
声優業界に興味のある方へ
声優・俳優になるには「総合的な演技力」を身に付けよう!
声優になるには、俳優との演技の違いを理解し、どのように演技力を磨いていくかがポイントです。また、俳優を目指したいという人は、声の他にも体を使った演技の方法を知る必要があります。
そこでぜひおすすめしたいのが、専門学校で本格的に声優・俳優の勉強をすることです。専門学校では授業を通して、演技に必要な「発声・滑舌・発音・呼吸法」「演技力・表現力」といったスキルを身に付けることができますよ。
また、基礎的な力が身に付いたら、プロ仕様の録音スタジオでアフレコ・ナレーションを実践したり、学校行事で舞台公演をおこなったりすることも。座学や独学だけでは学べない「総合的な演技のスキル」を育てたいという方は、入学を検討してみてはいかがでしょうか?