近年では、テレビゲームやポータブルゲームに加え、スマホアプリのゲームも人気となっています。そのため、声優の仕事の中に、ゲームのキャラクターに声を入れるというものも増えてきました。
キャラクターに声を当てるという点ではアニメのアフレコと同じですが、ゲームキャラクターの声入れには、ゲーム業界ならではのスキルが求められます。
そこでこの記事では、ゲーム声優の仕事内容やアニメとの違い、求められるスキルについて紹介します!これからゲーム声優を目指したいと考えている方は、ぜひ内容ご確認ください。
記事の概要
声優業界に興味のある方へ
ゲーム声優の仕事内容
こちらでは、ゲーム声優の仕事内容について紹介します。その名の通りゲームの中で流れる声を吹き込む仕事ですが、アニメやその他の声優の仕事とは違う点も多いです。
細かく解説していくので、まずはゲーム声優がどのように仕事をしているのかを確認してみてください。
アフレコの仕事量について
ゲーム声優の1件あたりの仕事量は、かなりのものになります。ゲームはプレイヤーの操作によって展開が変わっていくものが多く、アニメのように一本道ではありません。
また格闘系のゲームになると、ジャンプ時の声や攻撃の声といったアドリブが多いのも特徴です。1キャラクターに対するセリフ数が多いため、仕事量はかなり多いといえます。
アニメや吹き替えとの違い
ゲームの声優は、アニメや吹き替えとはまた違った技術が求められます。
アニメ声優との違いは、以下の通りです。
・掛け合いではなくひとりでの収録が多い
・様々なパターンの声が必要
ゲーム声優は基本的に掛け合いでの収録ではなく、ひとりで行います。そのためひとりでもうまく感情を声に乗せて、まるで対話しているかのような自然な発声が必要です。
またアニメよりもストーリーの分岐が多く、細かいセリフが多く存在します。「はっ!」などの短いセリフをひとつとすると、1作品で10,000以上になることもあるほどです。そのため、メインキャラクターだと撮影にかなり時間を要することもあります。
吹き替えとの違いは「キャラクターの情報が少ない」という点が挙げられます。吹き替えの場合は既に映像がある状態から声を入れていくので、キャラクターの動きや息遣いなどを参考にしつつ、声を想像することが可能です。
一方、ゲームのキャラクターは情報があまり多くありません。状況によってはキャラクターイラストが完成する前に音声を収録することもあるほどです。そのため少ない情報イメージを膨らまして、声を作っていく必要があります。
「声優」というカテゴリでは同じですが、収録の雰囲気は大きく違うことを理解しておきましょう。
ゲームの声優になれる人ってどんな特徴がある?
こちらでは、ゲームの声優になれる人の特徴について紹介します。
1. ゲームの世界観に合わせて役作りを進められる人
2. 声のバリエーションが豊かな人
それぞれ詳しく確認していきましょう。
1. ゲームの世界観に合わせて役作りを進められる人
ゲームは独特の世界観を持っているものが多いため、キャラクターに合わせた役作りが必須です。ところがゲームの場合はアニメほど細かにキャラクター設定がされていないことも多く、自分でイメージを作り上げる必要があります。
世界観をしっかりと理解して、少ない情報の中から役作りを進められる人は、ゲーム声優に向いています。
2. 声のバリエーションが豊かな人
ゲーム声優はモブキャラを含め、1人の声優が何役かを担当することが多いため、もらった役の数だけ役作りをしなくてはなりません。
そのため役作りのための想像力や柔軟性に加え、声の種類のバリエーションが求められるといえます。
声優業界に興味のある方へ
ゲーム声優に求められる3つのスキルとは
こちらでは、ゲーム声優に求められる3つのスキルを紹介します。
1. 短いセリフに感情を乗せる技術
2. 海外ゲームのアフレコへの対応力
3. 長時間の収録に耐えられるタフさ
それぞれ詳しく確認していきましょう。
1. 短いセリフに感情を乗せる技術
短いセリフに感情を乗せることは、ゲーム声優において必要なスキルです。ゲームのセリフはフルボイスよりも「一部分だけ声を乗せる」という形で作られることが多いです。
さらに戦闘シーンだと「はっ!」や「えい!」といった短いセリフが多くなるので、その中でもうまく臨場感を出すことが求められます。
2. 海外ゲームのアフレコへの対応力
近年では海外のゲームも人気が高いため、キャラクターの吹き替えという仕事もあります。
海外のゲームの吹き替えは、すでに映像とオリジナルの音声があるので、洋画の吹き替えに近いといえるでしょう。
前もって音声が渡されることはあまりなく、収録スタジオでオリジナルのセリフを聞いたあと、日本語のセリフを収録するのが一般的です。
この際に、オリジナルの持つイメージを保つため、抑揚や声を似せることが求められます。
また、海外ゲームの吹き替えは、オリジナルの音声に合わせた尺で声を当てればいいので尺を合わせやすくなっていますが、スキルとして尺感覚は身に付けておいたほうがいいでしょう。
3. 長時間の収録に耐えられるタフさ
ゲームキャラクターのセリフは多岐にわたるため、収録時間が伸びやすい点も特徴です。主役クラスだと1回の収録では間に合わず、複数回に分けることも十分にありえます。
セリフの種類も多いため、迫力のある声が求められる戦闘シーンなどの収録だと、かなり体力が奪われるでしょう。そのため喉のコンディションをうまく整え、常に最善の演技ができるようなタフさが大切です。
ゲーム声優になるための3つの方法
こちらでは、ゲーム声優になるための3つの方法を紹介します。
1. 専門学校に入る
2. 声優養成所に入る
3. 一般オーディションを受ける
それぞれ詳しく確認していきましょう。
1. 専門学校に入る
ゲーム声優になるためには、専門学校に入ることがおすすめです。ゲーム声優に求められるスキルは多く、未経験に近い状態だとなかなか採用されることはありません。
そこでプロの講師から、発声の技術や声のバリエーションの出し方などを学ぶ必要があります。声は客観的な意見を取り入れないと成長が難しいため、専門家の意見を聞くことが最も近道です。
東京アニメ・声優&eスポーツ専門学校の「声優プロフェッショナル専攻」では、ゲーム声優を始めとして、声を仕事にするためのノウハウをプロからしっかりと学べます。本格的に声優を目指したいと考えている方は、ぜひ入学をご検討ください。
2. 声優養成所に入る
声優養成所に入ることも、ゲーム声優になるためにはおすすめです。声優養成所には定期的にオーディションの話が舞い込むため、デビューするチャンスが多く存在するといえます。
ただし養成所に入るには試験があることが多く、スキルがないと落ちてしまうことも多いです。そのため専門学校などでスキルを身につけてから、ステップアップとして養成所に入るケースが一般的な方法だといえます。
3. 一般オーディションを受ける
ゲーム声優は、まれに一般オーディションで公募されています。参加することで、未経験者でも採用されるかもしれません。
ただし繰り返しになりますが、ゲーム声優には多くのスキルが求められます。そのため未経験やスキルが低い状態だと採用されることはほとんどありません。
そのためオーディションを受けつつ、自分のスキルアップができるような方法を考えることが大切です。
まとめ:ゲーム声優になるにはスキルが必要
今回は、ゲーム声優の仕事内容や求められるスキルについて紹介しました。ゲーム声優はアニメとは違い、セリフの量が多く、求められるスキルも様々なものがあります。
そのためしっかりと技術を身につけたうえで、オーディションなどにチャレンジするようにしましょう。
東京アニメ・声優&eスポーツ専門学校では、ゲーム声優になるためのノウハウを、プロ講師から学べるカリキュラムが準備されています。声優になるには、自分の声を客観的に分析して、指導を受けることが最も近道です。
ゲーム声優になりたいと考えている方は、ぜひ入学を検討してみてください。